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2004.10.05

カリブの風はなぜぬるい?

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今、任期を終え、カリブから吹いてくる風すら原色に見える町、ラ・セイバを離れようとしています。たった1年。でも、その間に色んな人に「アディオス」を言われ、「アディオス」を言い・・・。とうとう、全ての人に「アディオス」の時が来ました。
最後のページは「ホンジュラスって・・・。」で始めたいところですが、私はラ・セイバでの生活しか知りません。ですから・・・。
ラ・セイバってやっぱり貧乏です。排水が悪く、ちょっと雨が降ろうものならすぐに水浸しになっちゃうし、道は町の中心部でも未舗装の所があるし、市のサッカー場も体育館もボロボロだし、中央公園も全然メインテナンスがなっていないし、例をあげればきりがない。まぁ、ホンジュラス全体対外債務の莫大ある国ですから、仕方ないですね。
でも、みんな何でこんなに幸せそうなんだろう?楽しそうなんだろう?
きっとそんなに遠くを見ていないからでしょう。お金に関して言えば、ない時には、「ず~っとこの状態が続くんじゃないだろうか?」ある時には、「このお金はいつかなくなるんじゃないだろうか?」って、遠くを見すぎて不安ばかりを感じている極東の同胞とは、この辺りが大きな違いですね。
オフィスで打ち合わせをしていても、スケジュールの話になるとあまり日付で話をしません。ほとんど曜日です。「じゃ次、いつ会う?」「7日にしよう。」じゃなく、「木曜日にしよう。」一週間のスパンですよね、考え方が。言う人は言うでしょう。「だから、ダメなんだよ。」って。「もっと長いスパンで物事を考えなきゃ。」って。きっとそれは正解でしょう。他にももっともっと多くの正解をこの町の人達は見落としているでしょう。
でもね、その正解ばかりを探してきたのが、今の日本じゃないでしょうか?正解以外を排除してきたのが、今の日本じゃないでしょうか?その結果は言うまでもありません。常に自分は正解かどうかを確認しなきゃいけなくなった。確認できるまで不安で仕方なくなった。当然、自分の考える正解と他人が考える正解が違う時だってある。でも他人の正解が多数の場合、ジワリと自分を壊さなければいけない社会を作ってしまった。経済の成功と引き換えに、間違いだけど心地よい「ぬるい風」が吹く環境を失ってしまった。
誤解しないで欲しいのは、決して私と一緒に働いたスタッフ達はみんな怠け者ではなかった。うまく表現できないけれど、彼らは誰一人頑張ってはいなかった。でも一人残らず一所懸命生きていた。スタッフに限らず、私の周りの人達はみんなそうでした。
私は私の持っている知識・経験・技術をラ・セイバに渡しに来た。でも、渡した物より受け取った物の方が絶対多かった。それは「何ができるか」を考えることであり、心の底からの「喜怒哀楽」であり、他の人に言いたくてたまらなくなるほどの「達成感」であり・・・。
次の私の役目は、今得たラ・セイバでの経験を日本に渡せるかどうかでしょう。
乾季と雨季はありますが、カリブ海に面したラ・セイバは常夏の町です。一年中「カリブのぬるい風」が吹いています。でも今、私の中で夏の終わりを感じています。
HIDE(「カリブのぬるい風」はこれでおしまいです。もう更新されることはありません。)

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